第9回 初瀬街道  桜井・三輪 - 長谷寺  2003年4月13日

 桜の長谷寺

初瀬(はせ)街道 :
 大和・京方面と伊勢を結ぶ街道で、初瀬(長谷)から名張、
青山峠を越え、松阪市六軒で東海道から分岐した伊勢街道へ通じる街道。

伊勢へ向かうところから、関西からは伊勢街道とも青山越え、阿保(あお)越え
などとも呼ばれていた。





上ツ道(上街道)からの続き・・・
 桜井市芝から馬場へ入り円融寺のあたりで東へ曲がる角の民家の塀脇に道標があった。

元治元年のもの。


このあたりで15時ごろとなり、日も傾きつつある。







薬屋の看板のある家。



この先に恵比須神社がある。

















神社の縁起によると・・・
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日本最初 三輪座  恵比須神社

御祭神  八重事代主命

御由緒  当神社は八重事代主命(三輪明神の御
子神)他 二柱を奉し、日本最初の市場海石榴市(
つばいち)の守護神として、悠久の昔創祀せられ、
「つばいちえびす」と称えて商売繁盛、福徳円満を
祈って敬仰して参った大和の古社であり、恵比須
信仰の本源をなすお社であります。
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三輪の初市
二月六日の初市祭は現在でもにぎやかで、このときにこの年の三輪素麺の価格が決められる。
日本書紀の海石榴市の伝統を残しているとの説もある。      桜井市教育委員会
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大阪市内では葉桜になりかけの頃だが、このあたりはまだ桜が満開をすこし過ぎた
状態で、春のおだやかな気候と、桜の色合いや風に舞う花弁が、いっそう長閑な
雰囲気にさせる。











曲がって100mほど行くと、杉玉の吊り下げられた今西醸造。
三諸杉(みむろすぎ)を一本買い求める。 ここで醸造したお酒。
ティスティングはまだ済んでいないが、うまそう。











大和川に架かる出口橋の手前で三輪山の裾野を回り込む県道199号線に入る。

金屋(かなや)でJR桜井線の踏切を渡る。踏み切りの向こうに三輪山のなだらかな容姿を望む。

三輪山(標高 467m)の麓を
左に見ながら進む。
慈恩寺で国道165号線をまたぎ直進する。








慈恩寺町、脇本と大和川北岸、
国道165線南を進む。
ここにも古い町並みが続いている。








写真・左)道路を挟んで常夜灯がある。
写真・右) 左側の常夜灯




脇本で橋をくぐる。
右側に流れるのが大和川。













黒崎の様子。
写真・右)左へ折れ、国道165号線
沿いに白山神社がある。
ここから50mほどで国道と合流する。








国道にあがると道標、常夜灯がある。









国道と合流した地点から500mほど
行くと黒崎で山側へ上る道がある。

古い家並みが残り、十二柱神社への
参道があった。







写真・左)長谷寺参道 入り口。
16時10分ごろ到着。
万歩計は31,581歩をカウント。

参道を登って行く。さすがに夕方だけ
あって、参詣者は帰る人が大半で、
流れに逆らって進んでいく。




写真・左)
山門前近くの参詣道にある餅屋。
蓬もちを作っている。
お土産に求める人の列。

右) 山門前の常夜灯。
背景のしだれ桜が美しい。
門脇で500円の参拝料を払う。



右は上る前に見上げたところ。
左は上った後見下ろしたところ。
長大な階段に屋根が架かっている
のが珍しい。







階段の踊場を曲がり、さらに
昇っていく。




























本道の正面には舞台が
せり出している。

本堂から西の五重塔へ廻る。
先月裏山の巨木が倒れ軒が
一部壊れており、修復の足場
が築かれてあった。





五重塔と桜
はよく似合う。

和服もよく風景
に馴染む。



17時を廻り、
人も少なくなって
きたので下山。



参道で蓬もちを作って売って
いるお店。焼いてある方が
つぶあん。 うまかった。

はったい粉も売っていた。
懐かしい。



旅館もいくつかあるが、最安値と思われる旅館三晴(素泊まり3800円から)。
国道に出て、近鉄大阪線・長谷寺駅へ向かう。
細い坂道を山の方へ向かって登る。こんな山の上にはたして駅があるのか心配になるが、ちゃんとあった。
ふつう駅は山の下にあるものだが、ここは山の高さを利用してそのまま線路が続いている。











風が吹くと、桜吹雪が乱舞する。夕焼けの淡い光ともあいまって幻想的にも見える。

駅で万歩計を見ると、本日の歩数は43,716歩だった。最高記録。

これで、お伊勢参り計画第一弾を終了。次は来週月曜日4月21日にはいよいよ、
3泊4日の伊勢参りロングウォークが控えている。

初瀬街道は、この後、長谷寺から阿保(あお)宿 (青山町)まで進み、ここの伊勢慶旅館で一泊。
翌日は阿保から松阪市六軒で伊勢街道へ入り、松阪市内のスーパーホテル松阪で二泊目。
三日目には、松阪から伊勢、古市に今なお往時を偲ぶ木造5階建てで、資料館もある麻吉旅館へ宿泊。
街道気分を満喫したあと、4日目に伊勢神宮、外宮、内宮を参拝。
余力があれば二見浦への街道も歩くかもしれないが、おそらく全工程で100km程度のルートである。
いったいどうなることやら。

* お伊勢詣りルート (初瀬街道 長谷寺から阿保宿へ つづく)